甘い夢の中に居たような感じだった
叶うならばずっとその感覚に溺れていたかった
赦したのは自分の甘さの所為
委ねたのは依存してしまった所為
相手の為と正当化しても
結局は自分を救うためにやった事
二人手を繋いで見上げたオリオン座は雲に隠れ
寒さも忘れるくらいの風に吹かれいつしか雲が晴れた
ずっと傍に居た
このまま夢が覚めないでと願う様に
我儘で人一倍独占欲の強い欲張りな弱いアタシは
その笑顔の為なら傷を開けてしまっても良いと
甘い時間だった
いっそ目覚めなければ良いと
それでも時間は非情なほどに流れてゆく
嫌でも現実に戻される
それを知っていながら自ら傷をこじ開けた
笑顔を向けられると切なくなる
優しさを貰えば貰うほど泣きたくなる
有難うと言われればまた傷を剔りたくなる
アタシはなんて狡いんだろう
香りも温もりも優しさも
まだ・・・この躯が覚えているのに・・・
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