周りの人に気づかれない様に
欠伸のマネをして、服の袖で涙をさっと拭う。
最後の方に煙草は吸いますか?の質問。
少なくとも「1箱/3~4日」のペースで開けてたので
ヘビースモーカーとは行かないが、結構な本数は吸ってた。
PCで別のブログで小説を書いてる時は
特にスパスパと、吸いまくってたし。
いつもはそんなに吸わないのに
(※通常:2~3本/日)
執筆時だけは、TVで良くある様な
小説家並に灰皿が溢れそうになってた。
文書力がないアタシが
必死に脳みその奥から文言をひっぱり出してくる為の
必須アイテム(別名:イライラ防止)が、煙草だったからだ。
アタシは子供を堕ろす事に関しては
経済面で仕方ないよねって思ったこともあったけど
本当に堕ろした方がいいと思った理由は
胎児への煙草の悪影響が気になったから。
酒より何より、煙草の影響が胎児には一番良くないらしい。
副流煙もそうだけど、母体のアタシ自身が一杯吸ってるから。
過去、知人の家に遊びに行った時
その母親と話す機会があって
「妊娠中も煙草吸ってたよ~」
とか聞いたことあるけど
その知人は普通に育ってた。
・・・でも今ニートだけど(´・ω・`)<まぁそれは関係ないか
でも五体満足。
煙草も値段上げるとか、お偉いオッサン方がほざいてるし
まぁこの機会に辞めても良いかって思ってたから
丁度良かったのかもしれないけど・・・
堕ろすなら別に
辞めるまで吸っても構わないかって思ってた。
そうして問診票を書き終えて受け付けへ。
この日、予想通り分娩が遅れ
最終的にアタシが検診を受けたのは、なんと夜の10:30。
18時00分:来院。
19時00分:尿&血圧検査。
19時10分:受付へ戻る。
~(DSやったり、居眠りしたり、メールしたり)~
22時30分:やっと診察室へ。
病院入りしてから実に4時間半が経過してた。
アタシが診察受ける時、あと残ってたのは一組だけだった。
一旦家に帰っても良かったんだろうけど
それも面倒だったから頑張って待った。
唯一助かったのはDSの電池が切れなかった事。
4時間ほぼぶっ続けてやってたけど、大丈夫だった。
暇な時間というのは、超苦手なアタシなので
ゲームとか、読むモノとか無かったら発狂してただろう。
診察までの時間、ダンナと何通かメールのやりとりしてた。
・分娩の予定がズレ混んでて、結果まであと2~3時間かかる
・中絶手術出来ないってネットでは書いてあったけど
ここの病院で出来るらしい、日付はアタシが決めていいのか。
・アタシが口を挟むことではないだろうけど
お母さんに中絶費用を借りるなら、使い道をちゃんと言って借りて欲しい。
自分の過ちを知られたくない以前に
自分の体裁を守るのもいい加減にして。
ダンナが言えないなら、アタシが直接言って終わりにする。それに対して返ってきた答え。
・大変だろうけど頑張って。
日程は決めてくれたらいい。
・使い道を言わないのは、気苦労を掛けたくないから。
考えたくはないけど、この先何年あるかって歳だし
最近元気ないし、体が弱ってきてるから。
・責めるなら俺を責めたらいい。
でも母親に気苦労かけるのだけは、ちょっと考えて欲しいなんかイライラきたので、長めのメールを打ち返す。
・日程の事は了解。
・心配掛けたくないとか言うなら、なんで今までずっと甘えてたのか。
いい歳というなら、うちの母親だってもう70歳なんですけど。
・アタシは子供を堕胎するくらいなら死んだ方がマシとも思った。
せっかくアタシの体を選んで来てくれたのに、申し訳なくて涙がでる。
・この小さな命が消えるまでは彼氏として全うしてくれ。
堕ろせと言われているのだから、それ以外にもう何もない。
もう貴方を責めても意味がないから、もう何も言わない。
・今度誰かと付き合うことがあるならば
どうか幸せにして上げて下さい。そしたら、ダンナからは短く一言。
・俺が何も感じて無いように喋るのは辞めてくれよ・・・ぇーだって。
今までの文面からは、何も感じなかったんだもの。
いや、ホントに。
正直者の柚乃さんは、間髪入れず返事を書きました。
・何も言わないから、言われるんでしょ。
それに責めたら責めたで、そういう風に言うでしょ。
・だから意味がないと言った。
もう返事はいらない。天の邪鬼な柚乃さんは返事はいらないと書いても
そう書くとひねくれ者のダンナさんは
絶対返事してくるだろうなって思ったから書いてたんですが
ってこんな所で
カミングアウトするのもどうかと思いますが
その辺は華麗にスルーで。
予想通り、ダンナからは返事が返ってきたんですが。
その返事を見て、柚乃さんは泣きました。
・愛してる人と出来た大好きな子を諦めなきゃいけない
(自分の)不甲斐なさ、(アタシに)吐ける訳ないじゃん・・・【キュン度メーター】
Min[
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||]Max キューン!
はっ!∑(゚Д゚)だめだ、だめだ、だめだ!
ここで許したら・・・きっとダメなんだ!
だって傷ついてるのはお互い様だけど
体に傷つけるのは、アタシだけなんだもん!!
と、思ったアタシだったけど
返事は結構弱々しい内容。
・だけど貴方はその愛する人に産ましてやって欲しいから
家にいれてあげたいと頭を下げるより堕ろす為のお金を借りる為に
頭を下げることを選んだんだよ・・・もういい・・・これ結構自分が言われたらグサッと来るだろうなって思うけど
でも・・・アタシは正直こうとしか考えられなかった。
その後は同じ様なやりとりを何通かして
アタシの検診の順番が来た。
待合室で待ってる間
上の病室から時折、赤子の泣き声が聞こえて来た時は
お腹に向かって、お腹をさすりながら
「ごめん、産んで上げられなくてゴメン」
って、何度も目に涙をにじませた。
検査の結果。
・妊娠は確定。
・予定日は2010/07/07
・子宮に腫れが見つかったので、来週もう一度通院。
その時に腫れが引いてたら手術日程の話し合い
と、いうことだった。
取り敢えずこの内容をメールした。
検診終わって帰り道に電話しても良かったけど
病院出た瞬間に、哀しい感情が一気に溢れて
とてもじゃないけど電話できる状態じゃなかったからだ。
そしたらダンナの返答は
「ごめん」の一点張りだったけど
その文中に
・俺も本当は産ませてあげたい。
生まれてきて欲しい。
こんなのが父親じゃなかったら良かったねってのがあって
それを見た瞬間、涙は止まらなくなった。
でも
何を言ってるんだって、怒りを覚えた。
「こんなのが父親じゃなかったら良かった」って?
アタシはなんで産みたいって思ったか解ってるのか?
堕ろすってなった時に
どうしてこんなに哀しいのか解ってそんな事が言えるのか?
ってすごく悔しかった。
だからアタシは返事したんだ。
・貴方の子供だからこそ産みたかった。
あたしにはそれしかもう言えない。どんなヒドイ事があっても
どんなに傷つけられても、一緒に居たかった。
どれだけ手ひどく裏切られれば
「この人の事ホントにキライになれるんだろう?」って
いつも思ってた。
好きとか嫌いとかの言葉で片付けられる位なら
苦しい思いをしてまで、一緒になんか居なかった。
どうしようもない人だけど、それでも傍に居たかった。
出会いこそ最悪だったけど、それでもアタシを選んでくれた。
こんなアタシを愛してくれるダンナを
アタシは、それ以上に愛していたと思う。
他人から見れば、そんな男のどこがいいのかと
言われることの方が多かったけど・・・
それでもアタシは
愛しているという言葉では足りない程、求めてた。
沢山傷つけられたし、傷つけた。
沢山裏切られた、沢山ウソもつかれた。
それでもアタシを愛してくれたダンナはきっと
アタシに産んで欲しいって、言ってくれると思ってた。
「堕ろす」と言う言葉の前に。
家に帰ってから、オカンに結果報告をした。
帰宅した時、時計は23時を回ってた。
風呂に入った時、自分の体を見て哀しくて涙が出た。
ここに 命が 宿ってるそれを自分勝手な判断で
消そうとしているのはエゴにしか過ぎない。
その決断しか出来ないアタシも
自分の不甲斐なさに、泣くことしかできない。
ダンナだけを責められるわけじゃない。
アタシにもっと蓄えがあれば、産むと言う決断も出来た。
その日は殆ど眠れず
目が真っ赤になるまで泣いて過ごした。
11/6に続く。
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